美容院行くとなんか喋れなくなりません?

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今日は髪を切った。

長くて鬱陶しい髪とも今日でおさらば。

爽やかな風が髪と髪の間に流れる。ーーー

 

ガチャッ

「どーもー。ちょっと待ってて下さいねー。」

若く気のいいお兄さんが僕に向かって話しかける。

「あっはい」

僕はいつものようにソファーに腰掛け、スマホをいじる。

ここは僕の行きつけのお店だ。

このお店には僕が小学校6年生の時にできて以来、ずっとお世話になっている。

感じの良いお兄さんが2人でやっている、アットホームなヘアーサロンだ。

彼等は積極的に話しかけてくれるし、話しやすいので会話に時間が過ぎるのもあっという間である。

僕はいつもここで髪を切る。

 

「席へどーぞー」

「あっはい」

いつものように、向かって左側の席へ座る。

「今日はどうなさいますかー?」

「短めでお願いします。」

「わかりましたー」

店内は、ハサミの音と、行きつけのお店の飼い犬の寝音だけが鳴り響く。

チョキチョキチョキ

グーグーグー

チョキチョキチョキ

グーグーグー

僕はただ自分の頭のてっぺんを見つめ音に耳を済ませている。

 

「そろそろ就活ですかー?」

「あっはい」

 

チョキチョキチョキ

グーグーグー

 

「最近暑いですよねー。」

「あっはい」

 

チョキチョキチョキ

グーグーグー

チョキチョキチョキ

グーグーグー

 

 

ガチャッ

 

自分と同じ年頃の男性が、にこやかに現れた。

 

「どーもーちょっと待ってて下さいねー」

「わかりましたー」

「20分くらい待っててもらっていいですか?」

「大丈夫ですよー!」

「荷物はここに置いて下さい!」

「ありがとうございます!」

 

チョキチョキチョキ

グーグーグー

チョキチョキチョキ

グーグーグー

 

「後ろこんな感じでいいですかー?」

「あっはい」

「短さ大丈夫ですか?」

「あっはい」

 

チョキチョキチョキ

グーグーグー

 

「お疲れ様でしたーレジの前へどーぞー!」

 

 

 

 

「本日のお会計1500円になります。」

「あっはい」ーーー

 

 

この店は僕をいつも向かい入れる。

店員は優しく爽やかで、何度でもここで髪を切りたいと思わせる。

今日も満足の出来だ。

ラグビー部のみんなにもぜひ紹介したい。

 

あれ?なんか今日話したっけ?